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原発の輸出

2011.12.14(22:08) 64

  
                    原発の輸出問題

 参院は9日の本会議で、ヨルダン、ロシア、ベトナム、韓国との原子力協定の国会承認案を、民主、自民両党などの賛成多数で可決、承認しました。4カ国はいずれも承認を終えており、来年1月にも発効します。 
 
 福島原発事故もまだかたづいておらず、事故分析すら出来ていない状態で原発を輸出する扉を開くとは常識では考えられないことです。しかし、4ヶ国は既に国内で承認されているからという理由で、また経済的に大規模な輸出につながるからという理由で結論を下したとしたら危険この上もありません。

 このブログでも何度もエネルギー問題のシリーズで論じてきましたが、原子力発電は本質的に危険なシステムです。つまり事故が起きると多大の被害が発生する本質的に危険なシステムです。絶対事故が起きないという保証はありません。以前のこのブログでも紹介しましたが、絶対沈まないと信じて建造された鉄鋼船のタイタニック号が処女航海で氷山と接触してあえなく沈没して1500余名の人命が失われました。今回は津波が原因でしたがその対策が出来たとしても想定外の事故は必ず起きます。それが40年に1度か来年また起きるか分かりません。技術者の立場からするといくら冗長性(redundancy)をシステムに持たせても絶対安全ということはあり得ないのです。核燃料廃棄物の処理方法ですらまだ技術は確立していないのに廃棄物は日々製造されています。

 今回の件は官僚が自分の所属する省庁の都合だけを考えた価値基準から結論をだしており、それに技術的な思想も哲学もない民主党や自民党の政治家が不用意に同調しているとしか言いようがありません。官僚の部分最適思考で動かされる政治家にうんざりします。

 国内で新規の原発が建設できないからこのままでは原発関連の技術の進歩が止まってしまうとか、原発1基の輸出額は数千億円規模になるから経済効果が大きいとかいう価値基準で判断されると国の将来を誤ります。

 つまりもし海外に輸出して同じような大災害を起こした時、たとえそれが想定外の原因であっても我が国の責任が問われます。また輸出先の国民に多大の被害を及ぼします。これは人道問題です。既存の原発の安全性を高めるための技術輸出なら納得できます。自国の利益だけから判断しないで世界の国々の人々の安全と幸せを目的に大所高所から全体最適化の発想をしてほしものです。もっと世界の人々の安全と幸せに貢献できるインフラ輸出があります。たとえば新幹線ですとか上水道設備などです。このようなシステムの輸出政策こそ強力に進めてほしいです。

 現在は原子力協定の段階なのでまだ輸出は止められます。どうしたらよいでしょうか。みなさんで考えてほしいです。正しい発想をする政治家・政党を選ぶことがまず喫緊の対策でしょう。つまり自民・民主ではだめだということです。たとえば良識ある『みんなの党』のような政党が育ってほしいものです。

 官僚も変えなくてはいけません。しかし、現実問題として変えられません。セクショナリズムや部分最適化に囚われない発想のできる人材の養成が求められます。官僚トップに東大出身者が多いということはもちろん立派な人もいますが、東大の教育の仕方に問題があるのかもしれません。しかし、本質は小学校からの教育の問題でしょう。全体最適の考えを自ら発想できる教育が求められています。人のために自ら率先して行動できる国民を育てることが求められています。今から小学校の教育内容を変えるとなると、結果が出るには20数年かかるでしょう。悲しい現実ですが一歩一歩変革していかなければならないでしょうね。

雲場池全景

軽井沢の雲場池です
ここは放射能に汚染されていないようです
このきれいな自然を護りたいですね





Recsat Hiromu



2011年12月
  1. 原発の輸出(12/14)