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技術者の仕事(3)

2010.05.20(09:36) 8

                   日本の競争力が急落した 

2010年5月20日の日経に、IMD(スイスのビジネススクール)の調査結果として日本の競争力順位が前年の17位から27位に急落した、との記事が載っていました。

要因の大きなものにビジネス効率が悪いこと、財政赤字の膨張などいろいろ挙げられています。毎年何十兆円もの赤字予算を平気で組むような問題意識の低い、日本の将来のビジョンではなく、自分の政党の勢力拡大のビジョンしか持たない政治家の質の低さに、そろそろ我々も声を挙げなければならない時期に来ていると思います。学問・文化・スポーツの分野で世界的に活躍する若い日本人が多数輩出されているのに、世界の政治家に笑われているレベルの低い政治・政治家にはあきれます。

ところで今回のブログの記事は日本の政治に対する愚痴を書くことが目的ではありません。上記のビジネス効率の低さに関して、われわれ技術者・研究者も反省しなければならないでしょう。例えば、設計一つとっても、最良の設計をしているでしょうか。梁の計算一つとっても、強度、たわみ、経済性などを総合的に検討して最適な材質、形状を決めているでしょうか。このたった3つの要求項目に関しても、パラメータをいろいろ変えて計算しても、当てずっぽに条件を振るのでは最適値は求まりません。こんな試行錯誤をやっていては、効率は下がるばかりです。結局最後には経験と勘でエイヤッと決め手しまっているのではないでしょうか。

技術分野でいうビジネスの効率とは、単に時間だけでなく、良い品質、良い性能、適正なコストなどを含めた総合的な設計を、短時間に完了させることでなければならないでしょう。しかし、従来の設計方法ではこれ以上手の打ちようがありません。革新的な手法が求められています。それを支援するのが中沢メソッドです。

中沢メソッドは例えば複数の要求項目を満足するように4つのパラメータの最適値を決めようとする場合、9種類の条件の組み合わせだけをレクサットという新しい概念の関数を用いて計算すれば済みます。たった9種類の条件の組み合わせ!だけで4つのパラメータの最適値が求まるのです。

これからは設計だけでなく技術開発、生産条件の最適化などにおいても、エイヤッ仕事から合理的な革新的な仕事のやり方に変わります。また変えなければ日本の競争力はますます低下します。次回は中沢メソッドの簡単なプロセスをご紹介しましょう。  

Recsat Hiromu



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技術者の仕事(2)

2010.05.12(17:35) 4

これから毎回中沢メソッドを使用して製品の性能改善、新製品開発、新技術開発、生産条件の最適化などに成功した事例を報告しましょう。

このような紹介は企業秘密がありますので詳細を紹介することは出来ませんが、イメージ出来る程度に分かりやすくご紹介したいと思います。なお中沢メソッドは機械・電機だけでなく、化学・材料・建築などあらゆる分野で使用できます。

今回ご紹介するのはある油圧機器メーカの例です。

油圧式ホームエレベータの油圧に圧力脈動が発生して、乗り心地を悪くする問題がありました。これに対して油圧ポンプの予圧縮量、サイドブランチの長さ、ボリュームの容積、ボリュームの入り口絞り経の四つのパラメータを圧力脈動振幅をある目標値以下にするように中沢メソッドで最適化を図りました。結果として目標値の半分以下に抑えた油圧システムが開発出来て、納入したお客様に大変喜ばれたという報告を受けております。素晴らしいですね。

この場合は要求項目(評価項目)が一つですが、中沢メソッドの本当の特長は、複数の要求項目の目標値を実現するようにいくつものパラメータの最適化が出来ることです。

中沢メソッドを用いる効用は良いものが早く出来るというだけでなく、技術者・研究者が計算ソフトを含めて使いやすく、とても面白いという印象を持ったことです。従来の仕事のやり方が革命的に良い方に変わったという実感から来るものでしょう。

次回以降も面白い事例を紹介しましょう。 

Recsat Hiromu



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技術者の仕事(1)

2010.05.12(13:46) 3


昔、私が大学を卒業後、三菱重工業に就職して仕事をしていたとき、当時は電卓すらなかった時代ですが、歯車の設計でこのぐらいの仕様で良いだろうと、エイヤでねらって仕事をしていました。もっと最適な設計が出来るのではないかと考えられたのですが、変数を幅広く変えて応力計算をするのはめんどくさくてやれませんでした。

このエイヤが適切なポイントを突いていれば万歳ですが、経験の浅い技術者にそのようなことを望むのは無理です。したがって一人前の設計者(私の専門は機械でしたが)になるには10年かかるとよく言われていました。

しかし、このスピードの時代にそんな悠長なことは言っていられません。コンピュータの発達した現代では、それをうまく活用して、誰でもが簡単に最適設計が出来なければ競争になりませんね。

約10年前に中沢メソッドという手法が開発されました。このメソッドを用いると、例えば4つのパラメータの最適値を決めたいとき9種類の条件の組み合わせを計算すれば、複数ある要求項目(例えば強度、たわみ、重量…)すべてを最適化する、つまり全体最適化をする最適値が求まります。

このメソッドが昔からあればどんなにすばらしい設計が出来ただろうかと、今にして思うと残念でなりません。 

Recsat Hiromu



技術者の仕事
  1. 技術者の仕事(3)(05/20)
  2. 技術者の仕事(2)(05/12)
  3. 技術者の仕事(1)(05/12)